「法律を役立てハブになる」子ども向け事業者を後押しする弁護士 のキャリアの経緯とは

「nexus career」vol.7レポート 〜 弁護士・ウイング横浜北法律事務所代表の稲田遼太さんをお迎えして〜

【イベントレポート】 

11月25日開催の「nexus career」第7回は、ウイング横浜北法律事務所代表の稲田遼太(いなだりょうた)さんをお迎えしました。 

nexus careerとは、その人らしい社会価値を付加した生き方・働き方をnexus career(ネクサスキャリア)と定義し、セクターを横断し複数の肩書きを自在に行き来する人たちのキャリアにフォーカスする対話イベントです。「オフレコ」以外の全編はspotifyにてお聞きいただけます。 

当日の様子をご紹介します! 

「未来」への思いを法律で応援 

「弁護士」と聞くと、ついつい議論好きそうな強面を想定してしまうのですが、稲田さんは優しく柔和なスマイルでbenten103に登場。お話を聞くのがとても楽しみ!という雰囲気で会場が一気に包まれました。自己紹介では最初に「小2と年中のお子さんの子育て中」とのこと、お子さんたちをとても大事にしていることが伝わります。子どもや若者を対象にした事業者を中心に弁護士業をするために、今年7月に独立、開業をしたというのも納得です。

少子化で子どもや若者の人口が減る中、子どもや若者に特化した事業は正直、「経済効率」はあまりよくありません。ただ、そのような事業者さんは未来への「思い」があり、ぜひそこを応援したいと考えているそうです。また法律がいらないという分野はないからこそ、自分がハブになりたい!という思いをもつ稲田さんのキャリアへの信念を感じることができました。

サラリーマンにはなりたくない!? 

お父様がモーレツサラリーマンだった様子をみていた稲田さんは、その働き方に疑問をもち、 自分は「手に職をつけたい」と思ったそうです。弁護士は「手に職を」と思っても簡単になれる職業ではないと思うのですが、そこは努力の賜物なのでしょう。そして、最初に就職した弁護士事務所には、寄付を専門にした弁護士さんや、女性活躍に思いのある弁護士さんなど、とてもいい先輩に囲まれ、よい環境だったそうです。ただ、よい環境にいて自分自身の成長曲線が鈍化していることを感じ、開業を決意。「弁護士は自分さえいればいいんですから、開業しやすいんですよ」と笑う稲田さんですが、弁護士になることも、そして開業も、とても軽やかにこなしている印象を持ちました。 

なぜ弁護士にコーチングスキル? 

そんな稲田さんは、実はコーチングもお仕事にされているそうです。 

YELLという会社で提供している、管理職になるタイミングで「聴く能力」をつけるための全8回の講座を担当し、「サポーター」として「聴く」ことについて一緒に考え、受講生へフィードバックをしているのだとか。サポーターになる人たち向けの研修も担当しているそうです。 

弁護士は相談を受け、事実を確認し、こうするべきであるティーチングという上から目線のコミュニケーションが通常パターンですが、コーチングは、先方にある答えを「聴き出す」というスキルが必要。ティーチングは当然ながら、弁護士はコーチングもできるといいのではと考えてコーチングスキルを身につけたとのことです。また、内閣府の期限付きの公務員としてもお仕事をされたご経験があります。弁護士の仕事も「調整」が日常だけれど、それは2者間のことが多い。内閣府の仕事は縦横斜めに調整する相手が複数いて、大変勉強にもなったそうです。

コーチングにしろ、内閣府にしろ、「法律」という縦軸を持ちながら、その縦軸を強く太くするために、軽やかに越境をしてほかの業界や分野を学んでいる稲田さんの姿は本当に素晴らしいと感じました。 

稲田さんは今後も引き続き、子ども・若者にかかわる事業社やNPOをサポートをし、彼らの「思い」を理解しつつ、冷静なアドバイスをできるようになりたいと考えているそうです。 

何かあれば、稲田さんに相談しよう!と参加者の皆さんが心強い味方を得たnexus careerの夜となりました。 

なお、当日の様子は Spotifyでお聞きいただけます。https://open.spotify.com/episode/1xZokA3a0ZBDsS1xerwk6a?si=iKJX6PoITzK_woc9VvE9Tg&nd=1&dlsi=1ece902112d24b85

【参考】 
ウイング横浜北法律事務所 
https://wyklaw.com/ 

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